先日の日経新聞で、糖尿病の発症初期に血糖値の積極管理を行っておけば、積極管理を行って
いないグループより10年後の心筋梗塞の発症率が低いという記事が目に入りました。確かに
高血糖の状態は血管を傷つけますし、差が出るのも無理はないとも思います。ただ、積極的管
理は初期の段階だけのことですので、その時期だけの血管障害状況が10年後の差につながる
とは考えにくく、初期の治療が継続して体に影響を与えている、初期の治療状態を体が記憶し
ている、と考える方が自然かと思います。
“体の記憶”が漢方薬においても適用されているとしたらどんなに素晴らしいことか!そう思う
のは、漢方は予防を得意とする医学ですので、漢方で病気にならない状態を記憶してくれれば
体は長く病気にならない状態を保てるのではないか、と思うからです。病気になってからの治
療の記憶よりも、なる前の治療の記憶の方が、体には“いい記憶”なのではないでしょうか?そ
んなことで、病気初期の治療が体に記憶されているとしたら、病気前の治療も記憶されていて
もおかしくはないかな?とつい期待してしまいます。
初期の体の記憶、というと子供のころに自転車や一輪車を乗りこなしていれば(長い期間乘っ
ていなかったとしても)大人になっても乗れるという話がありますが、体の記憶は運動神経に
関してだけではなさそうです。運動記憶と治療記憶、いったい何年先まで持つのでしょうか?
長い追跡調査が要りそうですね。
11月6日「体の記憶」
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