12月31日「気候変動」

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早いもので、今年ももうすぐ終わろうとしています。前回の秋の時期にも書きましたが、この
時期にしては暖かいように感じます。漢方に携わる中でも、今年はこの気候の変化をよく感じる年だったように思います。漢方の考え方からすれ
ば、四季の気候の変化に合わせて人の体も変化し、そ
の気候に適応することで健康な状態を保つことができ
ますが、それに対応できなければ不調を感じます。同
じ時期に同じ不調を訴える方が多いのもこのためと考
えられますが、今年は春に多いような不調が春に少な
く秋に多かったりと、これまでとは時期がずれて、し
かも長期にわたって同じ不調を訴える方が多かったよ
うに思います。温暖化による影響は、目で見えるもの
だけではなさそうです。四季の変化に対応するだけで
も大変なことですが、これからの予想できない気候変
動に体がついていくには余程の適応能力が必要となっ
てくるでしょう。
昨日のニュースでは、温暖化が進んだ場合は現在とは
異なる農作物がその土地の栽培に適してくることか
ら、その作物を試験栽培する農家に助成金がでるよう
なことを報道していました。温暖化が食い止められな
いこと前提の話であることに歯がゆさも感じますが、
どんな環境でも生き残ろうとする人間のしたたかな力
強さも感じます。漢方も、目の前の症状を改善する目的だけでなく、将来のためのものであり
ますが、数千年も前から存在する東洋医学は、どの時代の風にも耐えられる強い根と、柳のよ
うな柔軟性を作り出してくれます。これからの時代、更に必要とされるものかもしれません。
しかし、人間も他との共生なくして生きてはいけず、漢方もその恩恵を受けています。温暖化
の問題に対して直接関わることはできませんが、そのことだけは忘れずに、来年は良い年にな
ることを願って今年の締めくくりとさせて頂きます。今年もありがとうございました。